ネットオークションには、
料金前払いで集めた落札代金で商品を仕入れて発送する
「自転車操業」をしている危険な出品者がいます。

商品を調達できなくなるまでは安い値段できちんと取引しているため、
評価を見ても一目では悪質な出品者とは分かりません。

チャリンコ」とは自転車を表す俗語ですが、
出品し続けないと破綻してしまう不安定な様子を、
こぎ続けないと倒れてしまう自転車に例えた呼び方です。

チャリンカーは借金を抱えた人や
詐欺師(あるいは単に頭の悪い人)が多く、
現金を入手するために手元に商品が無いのに「カラ出品」します。

その際、
「定価の半額で販売します。ただし料金前払いで納期は2ヶ月」のように、
極端に安い価格と極端に長い納期を提示するのが特徴です。

落札者から入金があると、
手に入れたお金で自分の借金を返済したり、放蕩に使ってしまいます。

落札代金ではほとんど商品の入荷はできません。

チャリンカーは商売の経験の無い単なる一個人だったりするので、
商品を安く仕入れられるわけでもなく、
問屋さんにあまり良くない条件で卸してもらったり、
ふつうにお店に買いに行ったりします。

もともと赤字になるような安い値段で出品してしまっているので、
落札者の入金だけでは仕入れ代金が足りず、
現金を手に入れるため追加でカラ出品します。

すると次の落札者から入金があるので、
このお金で商品を仕入れ、最初の落札者に発送します。

次の落札者の納期が近づくと、
その仕入れ代金を手に入れるため3度目のカラ出品をして現金を手に入れ…という具合に、次々にカラ出品を繰り返していきます。

チャリンカーが夜逃げしたり、何らかの理由で商品を仕入れられなくなると、
チャリンコ転倒、落札者は商品を手に入れられず、返金も行なわれなくなります。

チャリンコ行為がただちに犯罪かというと微妙で、
はじめから商品を発送するつもりが無く出品者をだまして入金させることが明らかな場合は
詐欺罪となりますが、
チャリンカーが「ちゃんと取引するつもりだったが経営に行き詰まった」と証言してしまえば
罪には問えず、経営の失敗による破産として処理されます。

債務は免責され、商品も代金も取り返せません。

出品者がチャリンカーだと分かっていても自分の番で転倒しなければ
極端に安く商品を買うことができるため、知っててわざと取引する落札者もいます。

最近はオークションサイト側でも規約でチャリンコ出品を禁止したり落札者に注意を促したりしていますが、
オークションでの取引はあくまで自己責任が原則です。

取引履歴や落札者の評価だけを見て安心せずに、
「赤字としか思えない安さ」「料金前払い」「極端に長い納期」など怪しい点が無いか注意しましょう。

 

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